システムとはこれまで手作業で行なっていた仕事をコンピュータを使って自動化するための仕組みです。
システムの分類として以下2つを整理してみます。
・処理の仕方による分類
・システム構成による分類
処理の仕方による分類
システムは処理形態で分けると集中処理と分散処理の2つがあります。
集中処理
1台の大型コンピュータに複数の端末を接続し、端末から送られてくる命令全てをそのコンピュータが処理するという形態です。処理を担当する大型コンピュータをホストコンピュータと呼びます。
分散処理
複数のコンピュータがネットワークで繋がれて処理を分担しながら進める方式です。基本情報技術者試験では分散処理の問題がでます。分散処理はさらに3つに分けられます。
・クライアントサーバシステム
・3層クライアントサーバシステム
・Webシステム ← 頻出
クライアントサーバシステム
メールを受信する場面を想像してみましょう。ここでは自分のPCがクライアント(サービスを利用する側)、メールが保存されているPCがサーバ(サービスを提供する側)になります。メールは多くの場合、送信者のPCから直接私たちのPCに届くわけではなく一旦メールサーバというネットワーク上のPCに保存されます。新規メール問い合わせというボタンがメールソフトにあると思いますがこれはクライアントPCからメールサーバのPCに新しいメールがあったらくださいという信号を送っている状態なんですね。このクライアントとサーバで役割を分散して処理しているので分散処理の1つになるんですね。
3層クライアントサーバシステム
クライアントサーバシステムのサーバ部分を2つに分けて3つの層に分けたシステムを3層クライアントサーバシステムと呼びます。
サーバはソフトウェアがインストールされているアプリケーションサーバとデータのみを管理しているデータベースサーバに分かれます。
層 | 役割 |
クライアント | アプリケーションサーバに処理を要求したりサーバからサービスを受けたりする。 |
アプリケーションサーバ | データベースサーバにデータの問い合わせをしたり、データベースサーバからデータを取得して加工し、クライアントに送信したりする。 |
データベースサーバ | データベースを管理します。データを並び替えたりといった処理も行えます。 |
Webシステム
webシステムとはインターネットとWebブラウザを利用するシステムです。Webシステムは3層クライアントサーバシステムの一種です。
Webシステムの特徴としてクライアントでWebブラウザを使用する事です。対して3層クライアントサーバシステムやクライアントサーバシステムはWebブラウザの代わりにアプリケーションをインストールして使用します。この専用のアプリケーションインストールが不要というところはWebシステムの特徴です。
Webシステムのメリット
・ユーザーが使い慣れたWebブラウザを使用できます。
・Webブラウザを使うので、システムに変更があった場合でもクライアントのソフトウェアをインストールし直す必要がありません。
Webシステムの処理の流れ
1.クライアントPC上でWebブラウザを立ち上げアプリケーションサーバに対して処理を要求します。(具体例を挙げるとURLを打ち込んでWebサイト(アプリケーション)にアクセスするなど)
2.アプリケーションサーバはデータベースサーバとやり取りを行います。
3.処理結果がHTML形式でクライアントに返されます。
4.クライアントは受け取った処理結果をWebブラウザに表示します。
試験によく出る項目
・WebシステムとはインターネットとWebブラウザを利用するシステムのことです。業務処理はサーバ側で実行され、クライアント側(Webブラウザ)ではHTMLを利用して処理結果を画面に表示します。
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